ママ下湧水・矢川おんだし(国立市)
訪問:2021年3月
前回の続きです。
水源の一つである矢川緑地保全地域を見た後は、矢川の終わり、府中用水(支流)への合流点である「矢川おんだし」へと向かいます。
1.矢川緑地から下流へ
矢川緑地を抜けた矢川は南東方向へ進み、甲州街道と交差、方向をほぼ南向きへと変え、矢川おんだしと呼ばれる場所で府中用水の支流に合流します。甲州街道から下流側は私有地内を通るため、合流のすぐ直前を除いて流れを辿ることはできません。
【写真1】甲州街道までは基本的に道路沿いを流れます。
【写真2】途中、国立市立第六小学校の西側は「矢川いこいの広場」として整備され、親水公園のような役割を果たしているようです。
【写真3】甲州街道と交差した後は、住宅の間や滝乃川学園の敷地内を通るため、迂回することになります。(甲州街道の下流側にもう1か所交差する道路があるのですが、訪問時は完全に見落としてました……)
2.ママ下湧水
前述のとおり、「矢川おんだし」に向かうには迂回が必要なので、先に迂回先の近くにあるママ下湧水へと向かいます。
ママ下湧水は青柳段丘の端、段丘崖の下にある湧水で、「東京の名湧水57選」に指定されています。崖のことを「ママ」と呼ぶことから、「ママ下湧水」となったようです。
【写真4】周辺はママ下湧水公園として整備されています。(写真は一部加工)
【写真5】湧出エリアに立ち入ることはできませんが、手前からでも水量が豊富であることが伺えます。
【写真6】湧水は東方向へと流れ、こちらも「矢川おんだし」へと向かいます。この流れは清水川と呼ばれているそうです。府中用水への合流までに水が湧き出ている場所がいくつか見られました。
3.矢川おんだし
「矢川おんだし」は清水川・矢川が府中用水の支流へと合流する場所です。「おんだし」は押し出しの意味だといいます。
【写真7】府中用水への合流手前で清水川は南に向きを変え、矢川のすぐ隣を平行に進みます。
【写真8】府中用水への合流地点。小さい川とはいえ、2つの川が並んで別の流れに合流する風景(それもほぼ直角に)はなかなか見られないように思います。
【写真9】合流後は概ね東〜南東方向へ進み、複雑に分岐・合流を繰り返すことになります。
ここからさらに下流に進んだり、少し上流に戻って府中用水の本流を歩くなど、まだまだ見ていない場所は多くありますが、今回はここまでです。国立市内にはもう1か所「東京の名湧水」に選ばれている場所があるので、また後日訪れたいと思います。
当記事の写真の場所はオレンジ色で示しています。
※地図上のライン・マーカーは正確な位置を示すものではありません。
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